ひとり言

オンベレブンビンバにとらわれた1週間

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第37回のサブタイトルが「オンべレブンビンバ」とあって、先週の予告から「何の言葉?」と様々な考察がされていました。

サンスクリット語(古代インドの文学語。 日本では梵語ともいう)だとか、Google翻訳に頼ってみるとイタリア語で”ombre per un bimbo(子供のための影)”と訳されるからつまり……?という風に考察者の頭を悩ませていたようです。

この1週間、ふとオンベレブンビンバ……とつぶやいたり、結局のところオンベレブンビンバってなんだろうと気になるわけです。考えたところでわかるわけもなく「オンベレブンビンバ」が気になった時点で、次回を必ず見なければならないという、三谷幸喜氏の術中に見事にハマっていたことになります。

 

25日がその第37回の放送日。「オンベレブンビンバ」とは、以前大姫が“元気になるおまじない”として教えてくれた「オンタラクソワカ」を時政が間違えて覚えていたというもの。

結果だけ書くとなんだそんなことかと思うけど、ちゃんと話が作られています。

 

三浦義村の密告により一触即発の状況だったにもかかわらず、義時と政子の前に時政が酒や魚を持ってひょっこり現れ一緒に飲もうといってきます。実衣と時房も呼ばれ、皆がいぶかしがりながらも家族の酒宴が始まると、そこで時政が「オンベレブンビンバー」と妙な呪文を唱える。

「オンベレブンビンバ」が間違っていることは分かるけど、昔の話なので正解が出てきません。各々、”ウンダラホンダラゲー”、”ピンタラポンチンガー”、”ボンタラクーソワカー”など、正解を思い出そうと話が盛り上がります。

時政は、りくとの計略がおそらく成功しないことを察し、覚悟をして最後になるかもしれない酒の宴を楽しみたかった。「オンベレブンビンバ」から始まったやり取りは、伊豆にいた頃の北条家を懐かしむ二度と戻らない家族団らんの象徴というわけです。

 

「オンベレブンビンバ」がわかってスッキリしたけど、次週はおそらく悲しいというか寂しい回になりそう。

では、また次回。